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 MS-Access2000--昨日の2倍の宝石をください
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ちょっとばかり一息入れましょうか。え?息抜きしてばっかしだって?
ま、まあいいじゃありませんか。
今日はね、ちょっとした「物語」を聞いていただこうかなって思ってます。っていうか、聞くのっ。

昔・・・とある国の王様には、3人の娘がおりました。
ある日、王様は3人の娘たちにこう言いました。
「おまえたちも知っているように、わたしは数え切れないほどたくさんの宝石を持っている。この宝石をおまえたちに譲ろうと思う。
いくつくらいほしいか明日までに考えてまいれ」

翌日、まず長女がこう言いました。
「わたしは宝石でドレスを作りたいから、一度に3万個ちょうだい」
王様は笑顔でうなずきました。
続いて次女がこう言いました。
「わたしは宝石で家を建てたいから、毎日500個ずつ1ヶ月間いただきたいわ」
王様は満足そうにうなずきました。
最後に三女がこう言いました。
「わたしは、最初は1個でいいです。翌日2個ください。3日目は4個と・・・前の日の2倍の数の宝石を毎日、1ヶ月間ください」
王様と二人の姉は怪訝そうな顔をしました。
「なんと、そんなものでよいのか?もっとたくさんねだってもよいのだぞ?」
「いえ、いいのです。前の日の2倍になるよう、毎日いただければ」
三女は笑顔でそう言いました。

「ばっかじゃないのあの子。前前からお人よしだと思っていたけれど、どこまでマヌケなのかしら」
「ほんとに。お姉さま、あんな子はほうっておきましょう」
やがて長女のもとに、大きな宝箱に入った3万個の宝石が届きました。
次女のもとにも、毎日500個の宝石が届き、二人とも大喜びです。

でも・・・最後に笑うのは・・・誰なのかしら?


このお話ご存知の方、いらっしゃいます?
わりと有名なお話なので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

1ヶ月を31日間として、最終的に三女は宝石をいくつ手に入れることになるのでしょう。

こういう計算をしなくちゃいけないとき・・・何をどうすればよいのでしょう。
ええと、とりあえず・・・MS-Excelで計算してみましょうか。
え?なんでExcelを使うのかって?まあ、それはぼちぼちお話するとして・・・。

まず、1日目は、1個だけもらうんですよね。なので、合計も1個です。

で、2日目は・・・前の日の2倍、だから、式にするとなると、一つ上のセル(B2)の中の数字に2を掛けたもの、というロジックになりますね。
まあ暗算で計算して入力してもいいんですけど・・・せっかくだし式を作ってみます。

そんで、この辺がExcelの便利なトコですが、「ひとつ上のセルの2倍」という式は、ずっとずっと続くわけですからこの式を下方向にコピー(正確にはオートフィルという機能)しちゃいます。フィルハンドルと呼ばれる部分をドラッグすると、Excelがいろいろ判断して一番良かれと思う形でコピーしていきます。
この場合だと・・・セルの場所を固定するのではなく、常にひとつ上のセルを参照するよう、セルの番号もずれていってくれます。

なので、これでちゃんと、「8日目はいくつもらえるか」ということがわかるような表になります。

で、今までもらってきた数と、今日もらう数を足して、その日の時点での宝石の総数を求めます。
これもセル同士の式で表現するとなると、「ひとつ上のセルと、左隣のセルを足した数」ということになりますね。

まあ厳密には、下の図で行くところのきみどり色の枠内の数字を全部足したものが水色の枠内の値(255個)ということになるんでしょうが、結局、オレンジ色のセルを足し合わせた場合とおなじことですよね。


で、見てみると・・・・・・・・。

どうでしょう。31日目には、三女は21億個以上の宝石に囲まれていることになります。
これはかなりあくどいです。王様、すっかりしてやられてしまいましたね。足りるんでしょうか。

一見、しょぼく思えた三女のおねだりが、実は一番強靭な方法だった、ということで、めでたしめでたし。
このお話では、三女は非常に心がやさしく、たくさんの宝石を父親からせしめて、貧しい子供たちを救おうと考えており、家庭教師だったか庭師だったか門番か誰かが三女に知恵を授けた・・・というバックストーリーがあるんですけど、まあそれにしても取るわ取るわ。すごいっす。