<HOME  <お願い事項   <Access2002 TOP   <Access97 TOP   <サイト内検索
 MS-Access2000超入門部屋--基本操作を考える
データベース テーブル フォーム クエリー レポート マクロ&仕上げ
1 1 2 3 4 1 2 3 4 5 6 7 B 1 2 3 4 5 6  8 1 2 3 4 5 1 2 3 4 S



■テーブルを作る 1■

前のページのデータベースのところはOKですか?
まあ、これからお話しする「テーブル」「フォーム」「クエリ」「レポート」「マクロ」等々を入れておくための「入れ物」みたいなもんだと思っていただいて。

次に、データベースの土台作りです。テーブルというオブジェクトの作り方と役割についてお話してまいります。

テーブルというオブジェクトには、物理的にデータが残ります。
こいつがしっかりしてないと、すっごく使いにくかったりわけわからなくなったりします。
とっても重要な役割を担うオブジェクトなんです。
・・・っていっても、具体的な作り方を知らなきゃ話にならないですよね。
とりあえず、作り方と雰囲気だけ、ささっと見ていくとしましょう。細かいことや難しいことはひととおり終わってから考えるとしましょうか。

左端の「オブジェクト一覧」から「テーブル」をクリックしてへっこませて、その足で少し上にある「新規作成」ボタン、クリックできました?
これは他のオブジェクトを新しく作り始めるときも同じ感覚。
こういうのが、ツールボタンとかメニューの位置とか手順で覚えないで、雰囲気で自然に身につくようになると、Accessみたいなソフトを使いこなすのってすっごく楽です。
「このボタンの次、このボタンをクリックして・・・」とか、とにかく操作手順をマニュアル的に覚えようとしても、わかりにくいかも。
要するに、使い方は1パターンじゃないんですよ。今こうやって話してますけど、他にも方法がいろいろあるんです。
だから、目に見える範囲での手順として覚えるんじゃなくて、雰囲気でするする操作できるようになるといいなって感じです。

なんと!(ドラクエ風)!!
こんな↓画面が出てきません?出てくると思います。

まあ、要するに「どうやって新規作成する?」って、Accessが聞いてきてる画面と思ってください。


さて・・・これからAccessを使っていくと、必ずといっていいほど「ウィザード」という言葉をちょろちょろ目にします。
「なんとかウィザード」。今も、「テーブルウィザード」っていう項目がありますよね。

「ウィザード」って言葉は、直訳すると「魔法使い」ですね。わたくしめのような者のことでございます。
簡単に言っちゃうと、「ある程度の条件とか指示してやって、Accessにテーブルを作らせる機能」っていうことです。
魔法とまではいかないですけど、まあ、そんな感じです。

これを「初心者向きの機能」と勘違いしている書籍もあるように思いますが・・・わたしは違うと思います。
ウィザードは、「基礎的なことが理解できている中級者以上の人が、テーブルなどを作る時間や手間を省くための機能」と理解しています。
だから、いきなりこの機能使ってテーブル作って、それでテーブルの作り方を理解したと思っちゃうと、あとあとすごくつらいです。

つまりですね。
本棚を作るとき(いつも例が本棚でスイマセン)、「高さ150cm幅80cm奥行き20cmで棚の数は5段で色は黒ね」というと、そのとおりの本棚が出来上がってくる、というものです。
そのまま問題なく使えればいいんですけど、もし「やっぱ棚を6段にしたいな」と後から思ったとき・・・。
どうやって作ったのか自分でわかってないと、どうしようもない場合ってありますよね。

「●●ウィザード」という機能を使うか使わないかは、個人の自由です。
ですけど、それはやっぱり「基本的にテーブルってどういうものでどうやって作るのかわかっていて」初めて有効な機能になると、わたしは思うんです。
とりあえずウィザードは使わず、ひととおり仕組みを理解してから、うまく活用していくとよいと思いますよ。


そういうわけでございまして、2段目にある「デザインビュー」を選びます。
え?一番上にある「データシートビュー」じゃないのかって?
うーん、そんでもいいんですけど、いちおう今日のところは「デザインビュー」で行きましょう。

選びました?んじゃ、画面の下にある[OK]のボタンをクリックしてください。
さて、そうすると、なんと!(ドラクエ風)!!下のような画面が出てきたではありませんか。

まずは画面の中をじっくりと観察してください。
「フィールド名」「データ型」「説明」と、3つの項目が並んでいて、左上に「テーブル1」って書いてあるウィンドウがありますよね。
こいつが「テーブル」です。まだ名前を付けてないんで、仮の名前がついてます。それが「テーブル1」です。
今、カーソルのある場所、わかります?
黒い三角のしるしがありますよね。左の方に。横向きの▲。これ、カーソルです。つまり文字の入力ができるところ。

この画面で何をやるかというと、このデータベースの中で扱うデータを表の形に見立てて、項目名を決めます。
例えば、

社員番号 名前 所属 売上 くさや
0001 リッチー・ブラックモア さくら組 802,000 好き
0002 イアン・ギラン バラ組 12,500 嫌い
0003 ジョン・ボン・ジョヴィ すみれ組 4,200,730 嫌い
0006 リッチー・サンボラ バラ組 22,600 好き
0007 スティーブン・タイラー すみれ組 302,400 好き
0008 ジミー・ペイジ ゆり組 1,523,000 好き
0012 アンガス・ヤング さくら組 420 嫌い
0015 ポール・ギルバート ゆり組 3,200,000 嫌い
         

こういう表があって、これをもとにいろんな処理を作っていくということを仮定します。
え?「くさや」ってなんなのかって??知らないんですか?匂いの強い魚の干物みたいなやつですよ。
最近はこういう情報も大切なんですねぇ。

ピンク色で記した部分(社員番号、名前、所属、売上、くさや)を、テーブルの項目名(フィールド名)として入力します。
どこにって????だいたい見当つくでしょ??さっきの「テーブル1」のウィンドウの中の「フィールド名」ってとこですよ。
そこにね、表のイメージを思い浮かべたときの左端の項目名から順番に、ひとつずつ入力していきます。

こんな感じ。できました?
フィールド名は、この「テーブル1」のウィンドウの中でおんなじもんがダブらなければ、どんな名前付けてもオッケーです。
確か半角で255文字以内って取り決めがあるだけだったと思います。
でも、「わかりやすくて短めな名前」がイチバン理想ですよね。
ああ、あと、ファイル名をつけるときもお話しましたけど、ピリオドとかスラッシュとか、半角の記号は避けるべきです。
まあ・・・無難な名前を付けてください。
で、慣れてきたら、皆さんなりの名前付けのパターンみたいなのを決めていかれればよいと思いますよ。

基本的な操作方法はこれでオッケーなんですけど、ここでひとつ。テーブルの中のちょっとした技術情報です。
「データ型」のお話。
「データ型」って欄がありますよね。
んで、何にも入力してないのに、「テキスト型」ってばんばん表示されてます。なんで???

これ、けっこういろいろ奥が深いんです。
表計算ソフトに慣れてる方にとっては、これを理解するのがイチバンの難所かも。
いろんなことを承知してないとならないんですけど、とりあえず一発目としては「数値型」と「テキスト型」の違い。
これだけしっかり押さえましょう。


コンピュータの中で扱われるデータには、いろんな種類があります。
まず一番大きなくくりとして、「計算の対象となるデータ」と「計算の対象とならないデータ」に分けて考えます。
そう、「数値」と「文字」です。
表計算ソフトなどを使っている場合は、セルの中に入力すると勝手に数値か文字かソフトが判断してくれちゃうんで、使う側は気にする必要ないんですけど、データベースを扱うとなると、この違いは使う側がきちんと意識しないとなりません。

下の表で考えると

社員番号 名前 所属 売上 くさや
0001 リッチー・ブラックモア さくら組 802,000 好き
0002 イアン・ギラン バラ組 12,500 嫌い
0003 ジョン・ボン・ジョヴィ すみれ組 4,200,730 嫌い
0006 リッチー・サンボラ バラ組 22,600 好き
0007 スティーブン・タイラー すみれ組 302,400 好き
0008 ジミー・ペイジ ゆり組 1,523,000 好き
0012 アンガス・ヤング さくら組 420 嫌い
0015 ポール・ギルバート ゆり組 3,200,000 嫌い
         

「社員番号」は、数字ですよね。でも、計算の対象になります?社員番号に4をかけて3で割ったり、社員番号を合計したりします?
・・・す、する会社もあるかもしれませんけど、わたしの経験上、非常に珍しいケースなんじゃないかと・・・。
多分、社員番号とか会員番号とか伝票番号とか書籍番号とか、そういうのは、「数字だけど文字扱い」って感じになるんじゃないかと思います。
「0012」は「ゼロゼロイチニ」であって「じゅうに」ではないと、そういう考え方をします。

「名前」は、文字ですよね。カタカナっすからねぇ。数値にはなれないです。

「所属」も同じですね。

「売上」はどうでしょう。多分、あとで合計したり、計算の対象になりますよね。これは正真正銘の「数値」。

「くさや」は、文字ですね。それも、だいたいが「好き」か「嫌い」か。
「食べたことない」っていう人もいそうですけど、まあ、その辺のどれかになりそうです。

すると、このテーブルの中の各フィールドのデータ型は、「売上」だけが数値型になることになります。

オレンジ色の○をつけたところあたりをクリックすると、図のようにちいさいボタンが出てきますよね。
それをクリックすると、データ型の一覧が出てきます。

「数値型」を選びましょう。
これだけ。操作はこれでオッケー。
「どうして社員番号がテキスト型のままで、売上だけ数値型にするのか」その辺理解できれば、操作自体はどうってことないでしょ。
でも、どのフィールドにどのデータ型が当てはまるのか、その辺ぜんぜんわからないとつらいもんがあります。

テキスト型の場合、ちょっとだけ「フィールドのサイズ」を気にしてやってください。
まあ、名前とか所属とかだったら、そんなめっちゃめちゃ長い名前の人とかいないと思いますんで問題ないと思いますけどね。
ざっと、「名前」「所属」フィールドに入力されそうな値を頭に思い浮かべてください。
んで、25文字以上のがありそうだったら、増やさないといけません。

下の図を見ていただいて、例えば「名前」のフィールドのとこをクリックしましょう。
そうすると、左端の「黒い▲しるし」が「名前」のとこに移りますよね。
で、「名前」のフィールドの細かい設定画面が、下のほうに出ます。
←出てます?「フィールドプロパティ」ってとこですけど・・・。

「フィールドサイズ」っていう欄がありますよね。ここ、なんもしない状態だと50になってます。
半角で50文字まで、っていう意味ですね。ここの数字を増やさないと。半角で、任意の数字に書き換えてください。
必要なかったらこのままでいいですよ。

もし、「固定長」「可変長」という言葉がおわかりになる方がいらっしゃったら・・・。
この「フィールドサイズ」標準50を、逆に減らせば、ファイルサイズを小さくできるんじゃないか???ってお考えになるかもしれませんが、基本的にAccessの中ではデータは「可変長」として扱われます。ので、増やす必要がなければ、標準の50のままでけっこう。いじる必要はありません。っていうか意味なし。

「テキスト型」の中に入力できる文字数は、最大255文字まで。半角でね。それ以上の文字数を入力したい場合、例えば説明文とかそんなやつかな。
そういう場合は「メモ型」というデータ型を用います。
が、この辺はまた次の機会に。
今回はとにかく、「データ型」というものがあるんだということ。「数値とテキスト型の違いと見分け方」の2点だけにしましょう。